朝比奈幸太郎のサイト制作 世界観の見本

イスラムの世界観幾何学・書・文様

円を割り、線を角度で伸ばし、交わった所で止める。イスラムの文様は、定規とコンパスと決まりだけで、終わりの無い星を組み上げます。ここでは、その作り方の決まりと、決まりどおりに組んだ文様 12 を並べました。ジャケットやサイトの地に、番号ひとつで使えます。

この図は、作り方を順に見せています。下書きの格子と円 → 辺の中点から伸ばす線 → 帯を編んだ星の文様。

八角形と正方形の格子から、八つの星の文様が組み上がるまでを順に見せる図

作り方の決まり

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    円から始める

    一つの円の周の上に中心を置いて、同じ大きさの円を描き足していくと、中心が 60° おきに 6 つ並びます。これを広げると、六角形と三角形の格子になります。

  2. 2

    格子を決める

    正方形の格子からは 4・8・16 の光の星が、六角形と三角形の格子からは 3・6・12 の光の星が生まれます。どの点に星を置くかで、文様の性格が決まります。

  3. 3

    中点から線を伸ばす

    格子の各辺の真ん中から、辺に対して同じ角度で線を 2 本ずつ内側へ伸ばし、隣の辺から来た線と交わった所で止めます。角度を変えるだけで、星の形が変わります。

  4. 4

    線を帯にして編む

    線を同じ幅の帯にし、交わるたびに上と下を交互にくぐらせます。下書きの格子と円は、最後に消します。

  5. 5

    色で埋めて枠で切る

    帯で囲まれた区画を、タイルのように色で埋めます。四隅に星の中心がくるように枠で切り取ると、どこで切っても終わりの無さが伝わります。

決まりどおりに組んだ文様 12

格子の形と線の角度を変えると、6・8・12 の光をもつ星が生まれます。押すと大きく見られます。

どの文様も、生成りの紙と墨だけで描いています。色は、ご依頼のときに作品の色の番号に合わせて、帯・地・小さな面のどこに入れるかを決めて付けます。下書きの格子と円を薄く残した図もあります。

八つの星と十字

八角形と正方形の格子から生まれる、もっとも知られた八つの星。

生成りの紙に墨8 の光・角度 67.5°

八つの星と十字 墨の地

同じ八つの星を、墨の地に生成りの帯で。

墨の地に生成り8 の光・角度 67.5°

八つの星の広がり

角度を 72° まで深くすると、星の光が長く伸びます。小さな正方形を墨で埋めています。

生成りの紙に墨8 の光・角度 72°

八つの星の小径

角度を 45° にすると、星は細い十字の道でつながります。

生成りの紙に墨8 の光・角度 45°

六つの星

六角形の格子から、六つの星が連なります。

生成りの紙に墨6 の光・角度 60°

六角の組紐

六角形の格子を 45° で引くと、帯が編まれた組紐になります。

墨の地に生成り6 の光・角度 45°

六つの星の重なり

角度を深くすると、六つの星の光が重なり合います。

生成りの紙に墨6 の光・角度 67.5°

十二の星の大きな輪

十二角形と三角形の格子から、十二の光の大きな星。ドームの天井の主役です。

生成りの紙に墨12 の光・角度 54°

十二の星の大きな輪 墨の地

十二の星を、墨の地に生成りの帯で。

墨の地に生成り12 の光・角度 54°

十二の星の連なり

角度 60° で、十二の星と小さな星が交互に並びます。小さな三角形を墨で埋めています。

生成りの紙に墨12 の光・角度 60°

八つの星と八角

角度 60° で、八つの星のまわりに八角の帯がめぐります。作図の格子と円を薄く残しています。

生成りの紙に墨8 の光・角度 60°

八つの星の花 墨の地

角度を 54° にすると、八つの星のまわりに花びらのような形が開きます。墨の地に生成りの帯で。

墨の地に生成り8 の光・角度 54°

イスラムの造形の原理

一から始まる

すべての文様は一つの円から始まります。定規とコンパスと決まりだけで、どこまでも広がる面を組み上げます。

数で形が決まる

六芒星は六角形の辺の中点を一つおきに結び、八芒星は正方形を 45° ずらして重ね、十二芒星は正方形を 30° ずつずらして 3 つ重ねて作ります。

星と十字の受け渡し

正方形の格子に八つの星を置くと、間に十字が生まれます。一方が出っ張った分、隣がへこむ。この受け渡しが、面をすき間なく埋める秘密です。

最小の単位を写す

六角形の格子の最小の単位は、角が 30°・60°・90° の三角形です。その中に一つのかたちを描き、回して、映して、ずらして、面全体に写します。

角度で家族が変わる

十の光の星の文様は、辺の中点で交わる線の角度を 108°・90°・72°・54°・36° と変えるだけで、まったく違う家族の文様になります。

大きさは違っても同じ形

帯で囲まれた区画の比率を整えると、同じ構造の小さな文様がぴったり入ります。二重、三重の入れ子は、細部まで終わりがありません。

ゼリージュの色

八つの星と細長い六角形を交互に並べて骨組にし、枠ごとに色で埋めます。昔からの色は、黒・白・濃い緑・ターコイズ・青・黄土の 6 色です。

アラベスクは途切れない

渦巻きを基本の線にして、蔓を途切れずに続けます。分かれ目は輪で留め、先には割れた葉を置きます。文字と一緒に使うときは、蔓を文字の後ろに通します。

書は比率でできている

書の文字の大きさは、菱形の点を縦に 6〜8 個並べた長さを基準に決まります。その長さを直径とする円の中で、他の文字の形が決まります。

  • ここに並べた文様は、どれも上の決まりをコードに起こして描いたものです。写真や既存の作品の写しではありません。
  • 人物の絵と組み合わせない、聖句を引用しない、文字は形だけを扱う。イスラムの造形を使うときの、当方の決まりです。
  • 書の題字が要る作品は、意味を確かめた言葉だけを使い、読める人に確認してから入稿します。