Xiaomiが「Claude Codeより高性能」とうたうAIコーディングエージェント「MiMo Code」をオープンソースで公開
スマートフォンや家電で知られるXiaomi(シャオミ)。
筆者もスマホは長年シャオミです。
シャオミは新しいAIコーディングエージェント「MiMo Code V0.1」をオープンソースとして公開しました。
これは、開発者がターミナル(コマンドライン)上で対話しながらコードを書いたり、タスクを自動で実行させたりできるツールで、AnthropicのClaude Codeと同じカテゴリの製品にあたります。
注目すべきは、Xiaomi自身がこのMiMo Codeを「単なるコーディング補助ツールではなく、これまで一緒に働いてきた中で最も賢いコーディングパートナーだ」と位置づけている点です。
さらに、マルチモーダルモデル「MiMo V2.5」が同梱され、期間限定で無料利用が可能、しかも100万トークンという巨大なコンテキストウィンドウに対応しているとアナウンスされています。
なお、MiMo Codeはゼロから作られたわけではなく、オープンソースのAIエージェント「OpenCode」をフォーク(派生)して開発されたものだということです。
性能を高めるための3つの工夫
MiMo Codeが面白いのは、単にモデルを動かすだけでなく、エージェントとしての賢さを引き上げるためのアーキテクチャ上の工夫が複数盛り込まれている点です。
1つ目は「複数エージェントによる候補生成と評価」の仕組みです。
タスクを実行する際、複数のAIエージェントがそれぞれ実行手順の候補を生成し、評価役を担う別のエージェントが最も有望なものを選んで実行に移します。
1つのエージェントが単独で考えて動くよりも、複数案を比較してベストを選ぶことで全体の性能が向上する、という発想です。
2つ目は「長期タスクへの対応」です。
AIエージェントは会話やセッションが長くなるほどコンテキストが肥大化し、扱いきれなくなる課題があります。MiMo Codeは長くなったセッションから要点を抽出し、それをもとに新しいセッションを自動的に開始する仕組みを備えており、長丁場のタスクでも破綻しにくくなっています。
3つ目は「Skillsの決定論的な実行」です。
Claude Codeをはじめとするエージェントには、タスクの実行手順をまとめた「Skills」という仕組みがあります。
その中身は自然言語で書かれた「SKILL.md」ですが、自然言語の指示はAIに渡すと解釈にブレが生じ、結果が安定せずエージェント全体の性能を下げてしまうことがあります。
MiMo Codeはこの自然言語のSKILL.mdをもとにJavaScriptコードを生成し、決定論的(毎回同じように再現可能)にタスクを実行できる仕組みを導入しました。これにより、実行結果のばらつきを抑えています。
ベンチマークと人間による評価
Xiaomiによれば、これらの工夫の積み重ねによって、MiMo CodeはClaude Codeを上回る性能のAIエージェントツールに仕上がったとのことです。
公開されたベンチマークでは、「MiMo CodeでMiMo-V2.5-Proを使う」「MiMo CodeでMiMo-V2.5を使う」「Claude CodeでMiMo-V2.5-Proを使う」「Claude CodeでClaude Sonnet 4.6を使う」という複数の条件でスコアが比較されており、MiMo Codeが最も高い数値を記録したとされています。
さらに興味深いのが人間による評価です。
どのエージェントを使っているかを伏せた状態で、576人の開発者にMiMo CodeとClaude Codeの性能を比較してもらったところ、ステップ数が200を超える複雑なタスクにおいてMiMo-V2.5が65%の勝率を記録したと報告されています。
これは非常に興味深いですね。
MiMo Code 導入ガイド
MiMo CodeはXiaomi MiMo APIプラットフォームと連携して動作します。
インストール自体は無料ですが、モデルを呼び出すには課金体系の準備が必要です。
前回の会話で触れた「期間限定無料」とは別に、認証ログインの前にプラットフォーム上のアカウントに残高があるか、有効なTokenプランがある状態にしておく必要があります。
これがないと認証が失敗します。
課金方式は2種類あり、ひとつは従量課金(Pay-as-you-go)で実際の使用量に応じて請求されるため軽い使い方に向いています。
もうひとつはTokenプランで、固定の月額料金で一定回数まで使えるサブスクリプション型です。
認証後にどちらのキーを使うか選べるので、まずは従量課金で試すのが気軽だと思います。
なお、認証完了後は1日あたり1000回までのWeb検索クエリが無料で付与されます。
APIキーを手動で設定する必要はなく、ログイン認証を通すと自動的に mimo-code-cli-key で始まるキーが作られる仕組みです。
DeepSeek APIなども使っていますが、特に西洋の決済システムが通らないなどのトラブルもなく、カード決済も問題なく通ります。
まとめ
中国メーカーが手がけるAIコーディングエージェントが、Claude Codeのような既存の強力なツールを正面から比較対象に据えてきたこと自体が、この分野の競争の激しさを物語っています。
オープンソースで公開され、モデルも期間限定で無料利用できるとあって、開発者にとっては気軽に試せる選択肢が一つ増えた形です。
MiMo Codeは公式サイトおよびGitHub上で公開されています。
実際の使い勝手やベンチマークの再現性については、今後ユーザーによる検証が進んでいくことになりそうです。