Revoxの修復がついに・・・
以前投稿したことがあるかもしれません。
Revox B77の時限爆弾、RIFAのフィルムコンデンサが爆発、その後、途方に暮れていましたが、途方に暮れること1時間、爆発してすぐに、リペアのためのアクションを起こしていました。
こういう行動力は結構ある方だと思うわけですが、翌日には音響の師匠、五島昭彦先生が拙宅にやってきて、さっそくリペア開始。
リペア開始当初は、ネットでよく出回っているB77のサービスマニュアルが手元にあるだけ。
五島先生は音響のプロではありますが、やはりRevoxの修復ははじめてのことで、二人であーだこーだとやりとりし、全く手も足も出なかった感じです。
初日は、別のB77から抜き取ったフィルムコンデンサの交換までで終わりました。
陰ながら応援してくださった人、情報提供してくださった人、本当にありがとうございます。
パーツ集めの日々
その後、筆者が北海道への引っ越しが決まっていたのもあり、一時修復は中断。
北海道の悲劇的に寒い足寄町に一時移動し、そこでパーツを世界中から集めて修復を頑張ってきました。
電源がつくようになり、左右のドイラブも回転するようになり、徐々に修復は完成していきましたが、最後に残ったのが、キャプスタンモーター制御。
どうにも回転が安定しない、挙げ句の果てに電源を入れると一瞬モーターが回転し、すぐに止まってしまう。
そこで、ドイツの友人、彼はRevoxのリペアを専門にやってるエンジニア、彼に相談すると、あれよあれよというまに解決し、今日ようやくリペアが完成しました。
実に長い道のりでしたし、リペアの方法をブログで全公開している方は世界中探してもいない、フォーラムなどで小出しにしている感じ。
だから、筆者は全公開、やってやるぞ!と思っていたんですが、やっぱりやめました。
理由は、やはり無料公開するにはあまりにも苦戦したこと、そしてパーツ集めや検証に莫大な投資が必要だったこと、そして、ドイツ人の友人も筆者だからこそ教えてくれた情報というのがたくさんあること、総合的に考えると、やはりいろんな人の想いを大切にするためにも有償での公開、また有償での修理サービスを展開することの方がしっかりとした恩返しになるのだろうと思ったわけです。
筆者の場合は、五島先生の教え、影響で、B77は金田式バランス電流伝送再生をしているわけですから、オーディオ基盤はすべて抜き取ってありますし、ヘッド部に直接ハンダで電流伝送でアンプに送っています。
つまりリペアだけではなく改造機というわけなんですが、当然改造ができるくらいですから、オリジナルの方の修復は完璧にこなしていきます。
アナログの音、今も聞きながらブログを書いていますが、本当に最高にいいもんですよ。
2025年11月12日、水曜日は、個人的に歴史的な日、絶対に諦めたくなかったこのスキルを手に入れることができた日。
今は亡きお看取りしたおばあちゃんが、いつも言っていました。
「やればできるんだから、できるまで絶対に諦めるな!」
この言葉を信じてこれまで裏切られたことはありません。
絶対にできてきました。
どんな願いも、スキルも手に入れてきました。
それがこの世界のルールであり、システムなんだと思います。
そんな哲学的なこともアナログの世界にいると思考を巡らすことができます。
ろうそくの明かりと38cmで回るRevox B77の影とともに、金田式DCアンプで再生、こんな贅沢が叶っていいのか?
いいんです。
この修復スキルを手に入れたことで音楽家としてまた一皮向けた気がします。
未来に最高の音楽を残すために。
Kotaro StudioでRevoxの修復サービスの準備を展開中です・・・