田舎といえば、一人一台の車。
北海道もまさにそんな街であり、特に帯広は一人一台以上、つまり一人一台はあまりにも当たり前で、何人かに一人はセカンドカーももれなく持っているという状況だそう。
帯広からさらに奥地に移動して住んでいるわけですが現在の筆者の主な移動手段は徒歩。
これはまあこのあたりの人からするとありえないわけであります。
ちょっと最寄りのコンビニいくのにもわざわざ車で移動する人がほとんどで、これは電車とタクシーアプリGOだけで何不自由なく暮らせる神戸から見ると考えられないわけですが、それもそのはず、やっぱり何をとっても北海道はでかい。
道も広いし、一本の道が延々に続く。

地図だと徒歩で余裕・・・なんですが、なんかすごく遠い。
実際徒歩でも生活できるのですが、やっぱり日常の買い物では時短したい。
というわけで乗り物を調達するべくいろいろ調べていました。
車の購入はどうしても踏み込めない。
というのは、日本の自動車の法管理、また税金の制度にどうにも納得できないことに加えて、筆者は「人間が運転するのはリスクしかない」と思っているからであります。
うるせー!
まあまあそう言わずに今日は世界の自動運転の今をテーマにこれからの乗り物について考察していきます。
後半では電動キックボードや特定原付の持ち運びについても考察。
ちなみに足寄町で唯一の自転車屋さんタカハシサイクルにいってきましたが、中古自転車が一つ、新品が一つ、かなり高齢の方が出てきて、なるほど時代を感じました。
何十年もこの町で町の人たちの自転車の修理をしてきたんだろうな〜。。。としみじみ。

自動運転技術水準(SAEレベル0〜5の現状)
個人的には別に何時間運転しても疲れないタイプだし、運転自体は好きなタイプではありますが、自分自身を含めてヒューマンエラーの恐ろしさ、そして人間の判断なんて全く信用していないため、早く自動運転になればいいなと思っています。
そこでまずは世界の自動運転の制度や基準をみていきましょう。
自動運転の技術レベルは、米国自動車技術者協会(SAE)が定義したレベル0〜5の6段階(0を含む)で示されるのが一般的です。
- レベル0(運転自動化なし):人間が全て運転し、システムの自動化機能はありません。
- レベル1(運転支援):アクセル・ブレーキやハンドル操作のいずれか一部を車がサポートします。例:アダプティブクルーズコントロールなど。
- レベル2(部分的な運転自動化):アクセル・ブレーキとハンドル操作の両方を一定条件下でシステムが制御できます。ただしドライバーが常に監視し、即座に運転を引き継げる状態が必要です。現在販売されている多くの車は高度な運転支援(ADAS)機能としてこのレベル2に相当します。例えば、車線維持機能と追従クルーズを組み合わせたテスラの「オートパイロット」やGMの「スーパークルーズ」等がレベル2です。
- レベル3(条件付運転自動化):一定の条件下ではシステムが周囲環境を監視し、ドライバーに代わって運転操作を行います。ドライバーはその状況下で運転から解放され、脇見や他の作業も可能になりますが、システムから要求があれば即座に対応できる態勢でいる必要があります。実用化例として、世界初のレベル3市販車となったホンダの「レジェンド」(日本、2021年発売)が挙げられます。この車には「トラフィックジャムパイロット」と呼ぶ渋滞時専用の自動運転機能が搭載され、時速約30km以下の渋滞時に限りシステムが周囲監視と運転を引き受けます。また独メルセデス・ベンツもレベル3システム「ドライブパイロット」を開発し、ドイツで承認・販売を開始、2023年にはアメリカのカリフォルニア州とネバダ州でも公道使用許可を取得しました。これらレベル3では、ドライバーは条件下で運転操作から解放されますが、システムが解除を求めた際は即応が必要です。
- レベル4(高度な運転自動化):限定された特定条件下において、システムがすべての運転操作を行います。例えば定められた地域内や特定の天候・道路状況であれば、人間の乗員は運転に関与せずとも車両が自律走行できる段階です。レベル4では原則としてドライバーの関与は不要ですが、走行可能なエリアや条件(運行設計領域: ODD)が限定されています。現在、一般消費者向け市販車でレベル4を実現したものはありませんが、後述するように特定地域での無人運転サービス車両(ロボタクシーなど)はレベル4に該当します。例えば米国のWaymoやCruiseが提供する無人タクシー車両、および日本で2023年に運行開始した無人自動運転シャトル(後述)がレベル4相当です。これらの車両には運転席に人間が乗車せず、システムが全てを担う点でレベル4とみなされます。
- レベル5(完全な運転自動化):いかなる環境下でもシステムが全ての運転操作を行う段階で、人間は全く運転に関与しません。文字通り「完全自動運転」であり、ハンドルやペダルすら必須でなくなる世界です。しかし2025年現在、レベル5に達した車両は存在せず、技術的にも法的にも最終目標とされています。米国運輸当局(NHTSA)も「現在市販されている車で自律走行(レベル5)可能なものは一台もなく、あらゆる車両で人間ドライバーが常に運転責任を負っている」ことを改めて強調しています。
現状の技術水準をまとめると、多くの市販車はレベル2の部分自動運転機能を搭載しています。
一部でレベル3の機能実装が始まり(ホンダやメルセデスなど)、限定的な条件下ながら実用段階のレベル4も登場しています。
現段階では「自動運転」と言っても実態はドライバーを支援・解放する範囲が徐々に拡大している段階であり、完全に人間の関与を不要にするまでには技術開発・インフラ整備ともに相当な年月がかかる見通しです。
商用サービスの展開事例(ロボタクシー・配送・シャトル)
自動運転技術は限定された条件下で実用サービスに投入され始めており、世界各地でロボタクシー(無人タクシー)や自動配送車、自動運転シャトルバスの商用運行例が出てきています。
ここでは主要な事例を紹介します。
- Waymo(米国):グーグルの自動運転部門が独立したWaymo社は、世界で最も早く商用ロボタクシーサービスを開始した企業です。アリゾナ州フェニックス近郊にて、2020年10月より一般利用者向けに完全無人運転のタクシーサービス「Waymo One」を提供開始しました。現在はフェニックス都市圏で24時間営業のサービスを展開し、カリフォルニア州サンフランシスコやロサンゼルスでも試験サービスを拡大中です。また2023年8月には前述の通りサンフランシスコ市内で昼夜問わず商用運行する許可も取得し、米国の大都市でロボタクシーが現実の移動手段になりつつあります。
- Baidu Apollo Go(中国):中国において最大規模のロボタクシーサービスを展開しているのが、百度(Baidu)の「Apollo Go」です。Apollo Goは2019年に長沙市で実証運行を開始し、その後北京、上海、深圳など主要都市でサービスエリアを拡大してきました。2022年には重慶市と武漢市において、安全ドライバーなし(完全無人)のロボタクシー営業許可を国内で初めて取得し、一般乗客への配車サービスを開始しています。また、中国政府は都市ごとに段階的に無人タクシーの営業を解禁しています。百度によれば、Apollo Goは2020年のサービス開始以来延べ100万回以上の乗車サービスを提供し、10都市以上で運行しているとのことです。中国では他にもPony.ai(小馬智行)、WeRide(文遠知行)、AutoXなど複数のスタートアップ企業がロボタクシー実用化を競っており、限定エリアでの走行ながら着実に実績を積み重ねています。
- 自動運転配送サービス:人の移動だけでなく、物流・配送分野でも自動運転の商用サービスが生まれています。米国のNuro社は小型の無人配送車を開発しており、2018年からアリゾナ州やテキサス州でスーパーマーケットの食料品やピザを無人車で配達するサービスをパイロット展開しています。Nuroの自動配送車「R2」は乗員スペースを持たない小型電気自動車で、道路交通法の特例認可を受けて住宅街で食料品や宅配ピザの配達に従事しています。既に米大手スーパーのクローガーやピザチェーンのドミノ・ピザと提携し、指定エリアで注文品を配達する実験サービスが行われています。このほか、Amazonも宅配ロボット(Scout)の試験や自動運転トラックの開発に投資しており、物流領域での自動運転活用が進み始めています。
- 自動運転シャトル・バス:公共交通や限定エリアの移動サービスでも自動運転シャトルの実装例があります。フランスのNavya社製の自動運転シャトルは欧州や米国の大学構内・ビジネスパーク等で実証運行されてきましたし、米国のMay Mobility社はデトロイトやロードアイランド州で低速の自動運転シャトルバスを運行して乗客を輸送するサービスを提供しています。日本でも、先述の永平寺町のように過疎地域の交通手段として無人運転バスの実装を進めているほか、東京お台場地区での自動運転バス実験や、羽田空港の制限区域内での自動運転バス運行などが試みられています。これらシャトル型サービスは比較的低速かつ定型ルートで運行されるため技術ハードルが低く、地域の新たな交通インフラとして期待される分野です。
- 日本における商用サービス動向:日本国内では、完全なロボタクシー営業はまだ本格化していませんが、複数の実証プロジェクトが進行中です。タクシー大手の日の丸交通とZMP社は東京都内で一般乗客を乗せた自動運転タクシーの実証実験を行った実績があります。また日産自動車とDeNAは「Easy Ride」という無人タクシーサービス構想を掲げ、2024年には2027年のサービス商用化を目指す計画を公表しました(2024年2月発表)。さらに海外企業の動きでは、Waymoが日本のタクシー配車アプリ「GO」や日本交通と提携し、将来東京で自動運転タクシーサービスを展開する意向を示しています。加えてソフトバンク系のMONETや、中国のAutoXによる日本展開の構想なども報じられており、日本でも都市部でのロボタクシー実現に向けた準備が進みつつあります。現時点では実証段階が中心ですが、地方の無人運転シャトルから都市部タクシーまで、商用サービスへの応用が着実に広がっています。
自動運転機能〜各国の最新モデル
一般消費者が購入できる自動運転機能付き市販車も近年増えてきました。
ただしその多くはレベル2相当の運転支援機能であり、ドライバーの監視を前提としています。
ここでは主なメーカーの動向と特徴的な車種を紹介します。
メーカー | モデル | 自動運転レベル(SAE) | 主な機能 | 販売・運用地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ホンダ | レジェンド (Honda SENSING Elite) | レベル3 | 高速道路渋滞時に運転全自動化(30km/h以下) | 日本 | 世界初のレベル3市販車。100台限定リース販売 |
メルセデス・ベンツ | Sクラス / EQS(Drive Pilot) | レベル3 | 高速道路渋滞時に完全自動運転(60km/h以下) | ドイツ、アメリカ(CA・NV州) | ドライバー動画視聴可能(法的に容認) |
テスラ | Model 3 / Y / S / X(Autopilot / FSD) | レベル2 | 自動車線維持・自動追従・自動駐車・ベータ市街地走行 | アメリカ、日本、欧州、中国ほか | FSDは高度だが法的にはレベル2に留まる |
日産 | スカイライン(ProPILOT 2.0) | レベル2 | 高速道路で手放し運転(ハンズオフ) | 日本 | 車線変更も自動対応(条件付き) |
トヨタ | Mirai / レクサスLS(Advanced Drive) | レベル2 | 渋滞時ハンズオフ・自動加減速・追従 | 日本 | クラウド連携でアップデート可能 |
GM | キャデラック CT6 他(Super Cruise) | レベル2 | 高速道路でハンズオフ運転 | アメリカ、カナダ | 視線監視カメラ搭載、安全性重視 |
フォード | Mustang Mach-E(BlueCruise) | レベル2 | 高速道路でハンズオフ運転 | アメリカ、カナダ | 地図連携で運転エリア制御 |
BMW | 7シリーズ / iX | レベル2(欧州で一部レベル3対応) | ハンズオフ・レーンチェンジ・ナビ連動 | 欧州、日本、北米 | 2023年以降、レベル3機能搭載予定 |
アウディ | A8(Traffic Jam Pilot) | レベル3(※機能未有効) | 渋滞時の自動運転(法整備未対応で無効) | 欧州、日本(機能未解禁) | 技術搭載済みだが販売国で作動不可 |
Xpeng(中国) | P7 / G9 | レベル2+ | ナビ連動運転、都市部自動走行支援 | 中国 | 高精度マップ使用。市街地運転も一部対応 |
NIO(中国) | ET7 / ES8 など | レベル2+ | 自動走行支援、ハイウェイ合流・退出支援 | 中国 | LiDAR搭載。FSD的機能を高速道路中心に実現 |
特定原付などの電気系バイクは?
ちょっとそこまで・・・
を叶えてくれるのが電動キックボードや電気バイクと呼ばれる特定原付というカテゴリー。
実はこの田舎町では筆者はこのあたりを狙っていたりします。
徒歩でも買い物に行けるし、運動になるからいいんじゃない?というものの、やはり往復で1時間はかかる。
自転車であれば、ましてや原付では時間を大幅に短縮できるわけです。
買い物のために軽自動車を買うか?
実際特定原付と呼ばれる電気バイクは中古の軽自動車と値段的には同じくらいか、車の方が安かったりします。
しかもちょっとしっかりした電気系バイクだと、中古のステップワゴンやエスティマといった結構でかめの機材もバリバリ積める車も買えちゃうくらいの値段。
とはいえ、日本の自動車維持制度は世界的にみてもかなり複雑で、車検の制度や二重課税などさまざまな問題点を抱えており、維持費だけで整理しても
項目 | 年間目安金額(普通自動車例) | 備考 |
---|---|---|
自動車税 | 約34,500円 | 排気量で変動 |
自動車重量税 | 約12,300円 | 車検時にまとめて支払い(2年or3年単位) |
自賠責保険 | 約10,000円 | 国の強制保険 |
任意保険 | 約74,000円 | 補償内容や等級によって幅有り |
車検代 | 約40,000円 | 2年分 80,000円の場合、年額で換算 |
ガソリン代 | 約81,500円 | 年1万km・ガソリン163円/Lの概算 |
メンテナンス費用 | 5,000円〜25,000円 | 消耗品や点検、修理 |
駐車場代 | 0円 | 今回は無料。都市部なら追加費用 |
おまけに筆者はこれまでも何台か車は乗ってきていますが、手放す時の手続きがとんでもなくややこしい。
そう考えると到底持つ気にはなれないわけです。
それよりも自動運転に向けた知識を学んだり、開発したりしている方が楽しい。
もちろんその土地にどこまで骨を埋めるつもりなのかにもよるかもしれません。
次に引っ越すときは「引っ越しをいかに効率よく最短で行うか」についてフォーカスしたいと思っているので、電動キックボードを買うとしてもヤマトの宅急便で送れるものという前提条件で探してみようと思います。

音楽家:朝比奈幸太郎
神戸生まれ。2025 年、40 年近く住んだ神戸を離れ北海道・十勝へ移住。
録音エンジニア五島昭彦氏より金田式バランス電流伝送 DC 録音技術を承継し、
ヴィンテージ機材で高品位録音を実践。
ヒーリング音響ブランド「Curanz Sounds」でソルフェジオ周波数音源を配信。
“音の文化を未来へ”届ける活動を展開中。