音楽家の朝比奈幸太郎です。
と書いておくとSEOでドメインと紐づけられて・・・なんて数年前はよく考えていたものでした。
今日はスキルの習得方法について。
筆者は結構いろんなスキルや業界にチャレンジし、周りからはよく「なんでもできる」と言われたりしますが、なんでもできると思われるコツみたいなのがあります。
これはオーディオアカデミー的な感覚で、これから音楽家を目指す人に向けても発信したいことでありますが、上を向いて歩いているかどうか?にかかっているわけです。
芸の世界
芸事の世界、例えば筆者にとってはピアノ演奏ですが、どうしても芸事の初学者は誰かと比べてしまうんですね。
筆者が好きな噺家さんに、古今亭志ん生さんがいますが、彼の名言に次のようなものがあります。
他人の芸を見て、あいつは下手だなと思ったら、そいつは自分と同じくらい。同じくらいだなと思ったら、かなり上。うまいなあと感じたら、とてつもなく先へ行っている。
今音楽やってる人、プロの音楽家や演奏家を目指している若い方も同じような経験はないでしょうか?
この名言では、面白いことに本当に実力がついてきたころには、誰のことを見ても「あいつは下手だな」と思わなくなるんですね。
それはつまり、あまりにも実力差が発生すると観測しなくなる(できなくなる)ということなんです。
保育園児と政治について熱く議論しないですよね?そんな感じ。
筆者が今例えば音大生や芸大生とピアノ演奏スキルで「あいつよりうまい」とか競っていたらあまりにも滑稽ですよね。。。
誰かとの比較は人間の性
誰かと比較してしまうのは人間の性であって、むつかしい言葉を使うと、例えばシャーデンフロイデなんて言葉もあったりします。
人間の性質なんだから無理に抗う必要なんてないわけです。
逆に利用してしまったらどうでしょう。
なので筆者は徹底的に人と比較します。
しかし、ここからが超重要。
向上していくためには、常に上の上、遥か彼方上の人たちと自分を比較するんです。
シャーデンフロイデをはじめとする普通に生きていて無意識にしてしまう比較というのはえてして下を向いて歩いていることが多い。
自分より下を見て安心感を得るというのがシャーデンフロイデの本質ですね。
Youtuberさんが視聴者からの妬みや嫉妬がたまってきてるな〜と感じたら謝罪動画が必要な何かシャーデンフロイデを出して緩和するといった手法などで使われます。
だから芸能人のスキャンダルがみんな大好きなんですね。
そんなしょーもないことに時間を使うのは一刻も早くやめたほうがいい。
遥か彼方の人と比較すると・・・
- 慢心を手放す
- 常に向上心に満ち溢れる自分でいられる
- 光速でスキルを習得していける
- 慢心がないからスペシャリストが助けてくれる
こんなメリットだらけなんですね。
遥かかなた上の人と比較すると起こること
上を向いて歩いていると、「慢心を手放す」ことにつながります。
つまり、「自分はなんて低いレベルなんだ、なんて知識がないんだ、もっと頑張らなければ」という思いになります。
もうおわかりですよね?
「もっと頑張らなければ」という最後のステップが発動しない方は、ただ自己肯定感が下がるだけです。
常に上を見ることで慢心に陥るリスクはゼロになります。
これは自分のコンフォートゾーンを遥か彼方のエリアに設定するということでもあるわけです。
「早くそこまで到達しなければ(今のままだと居心地が悪い)」という状態に自己を持っていくことができれば、速やかに高いレベルの知識と叡智を手に入れることにつながるわけです。
だからピアノをやめた?
これもとても大事なこと。
芸事は時間を費やすと前半で話したようにあまりにも実力差のある人はそもそも観測できなくなっくるため、自然と自分と同等かそれ以上の人ばかりになってきます。
そして自分より上手い人もいるけど、遥か彼方の人というのはだんだんいなくなってきます。
当たり前ですよね?
芸事を続けていてこの状態に慣れない人は向いていないので自分のパーソナリティーにとって向いていることに鞍替えしたほうが合理的です。
もちろんそれは、突き詰めると最後は自己との対話という領域になるためと言えるわけですが、筆者の場合、この上を向いて歩くことで様々なスキルを手に入れてきたので、もうちょっとこの手法を使って自己成長していきたいと思ってしまっているわけです。
この手法を取り入れたい方は、自分よりも遥か上の存在がいないと感じたら一度立ち止まって他に必要なスキルがないかどうか?確かめてみるのはいかがでしょうか。
人間の歴史を見てきても、過去の偉人を見てきても、実際スキルは30代で頭打ちです。
あとは、熟成されていくだけ。
もちろんその熟成がとっても大切ではあるわけですが、熟成方法は、スキル習得とは別の概念であり、また別の手法が必要なのです。
比較するのは、勝手なので、思う存分遥か彼方上の人と比較して、存分に凹みましょう。
その凹みはバネの力で上へ、上へと上昇していきます。

音楽家:朝比奈幸太郎
神戸生まれ。2025 年、40 年近く住んだ神戸を離れ北海道・十勝へ移住。
録音エンジニア五島昭彦氏より金田式バランス電流伝送 DC 録音技術を承継し、
ヴィンテージ機材で高品位録音を実践。
ヒーリング音響ブランド「Curanz Sounds」でソルフェジオ周波数音源を配信。
“音の文化を未来へ”届ける活動を展開中。