座標を計算するように、
音を設計する。
なぜ音楽家が、測位技術(GPS)を極めるのか。
なぜピアニストが、C言語でコードを書くのか。
多くの人は、それらを全く別の分野だと考えます。
しかし私にとって、これらは同義です。
GPSは、宇宙からの微弱な電波(波)の位相を解析し、ミリ単位で「位置」を特定する技術。
録音は、空気の微弱な振動(波)の位相を捉え、スピーカーの間に「音像」を定位させる技術。
「見えない波を、論理で可視化する」
感覚論で語られがちな芸術の世界に、工学的な「正解」を持ち込むこと。
それが、私のクリエイションの根源です。
1986年、神戸生まれ。
音楽大学にて民族音楽を研究し、卒業後はピアニストとして関西を中心に活動を開始する。
しかし、既存の録音物やホールの響きに対して「何かが違う」という違和感を抱き続け、自ら録音機材を手に取るようになる。これがエンジニアとしての原点となる。
音の探求は海を越え、北欧スウェーデン、そしてドイツへ。
現地ケルンの名門ライブハウス「LOFT」にて、レコーディングエンジニア Stephan Desire(ステファン・デザイアー)氏と出会う。
彼から学んだ「マルチマイク技術」と、欧州の石造りの教会が織りなす「本物のアコースティック」に触れ、自身の音響哲学の基礎を築く。
帰国後、運命的な出会いを果たす。
「金田式DC録音」の第一人者・五島昭彦氏への弟子入りである。
一切の無駄を削ぎ落とし、鮮度を極限まで高めるDC録音の思想は、まさに自身が求めていた「解」そのものであった。
以降、五島氏のアシスタントとして数々の現場に立ち会い、その技術と哲学を身体に刻み込む。
音楽活動と並行し、テクノロジーの深淵へ。
株式会社ジオセンス・小林一英氏よりC言語・GPS(RTK測位)技術を習得。村上アーカイブス・村上浩治氏より映像技術を学ぶ。
「音・映像・テクノロジー」を横断するクリエイターとして独自の制作スタイルを確立し、芸術工房 Pinocoa を結成。
2025年、これまでの知見を統合し、活動のフェーズを「継承と発信」へと昇華させる。
金田式DC録音の正統継承者として「Time Machine Records」を運営する傍ら、オリジナルマイク「Kotaro Studio」、ヒーリング音楽「Curanz Sounds」を展開。
物理的な場所や環境の制約を超え、普遍的な「音の価値」を確立すること。
そして次世代の才能を発掘し、世界へ届けるための活動に全霊を注いでいる。
Kotaro Asahina / 朝比奈 幸太郎
Musician, Sound Engineer, Producer