SONY TC-5550-2の代わりになるポータブル・オープンリール名機4選

オープンリールテープをはじめて知るという方は、2トラック、4トラックの違い、そして速度の違いをまずは把握しなければいけません。

そういえばRevoxの操作方法を動画にしていますので、気になる方はチェックしてみてください。

そして現在のタイムマシンレコードのアナログ体制は、Revox B77を使っているわけですが、ポータブル機の導入もいつか検討したいということなのであります。

というのは、その昔、Nagraやデンスケは映画収録やロケ収録、そしてなによりも鉄道の録音で大活躍した機材。

とりわけNagraに関してはやはり今でも伝説級のお値段となっているわけです。

ちなみにNagraはⅣからステレオであり、Ⅲまではモノラルなので注意!

どうして、NagraやStellavoxがそんなに重宝されるかというと、やはりポータブルで38cmを回せるというところにあります。
ただし、かけられるのが5号リールなので、38cmで回してしまうと、10分程度以内?しか録音できないので、どうでしょう、一曲1本のテープという感覚でしょうか。

ただ、19cmどころか4.7cmでも工夫すればアナログの恩恵は充分に受けられると個人的には思います。

また、何よりもこれらのポータブルオープンリールテープレコーダーというのはバッテリー駆動ができるという点にあります。
もちろん昨今の巨大な電源蓄電装置を使えば、Revoxだって、バッテリーで駆動することは可能ですが、やはり極限まで小型化できるというのは、1gでも軽くというロケベースの思考回路の人間には重要なことになります。

Revox B77だったら置いておこう、でもナグラなら持っていこうなんてシーンは山ほどあるでしょう。

他にも西ドイツで発売されていたUHER(ウーヘル)というブランドもありますが、中古でもなかなか手に入れることは難しいでしょう。

世界最小のオープンリールレコーダーといえば、Nagra SNというものがあり、1960年代にスパイ活動で使われていたというもの。

一度お目にかかりたいものであります。

とはいえ、諸行無常のこの世の中ですから、一生物のポータブルオープンリールレコーダーを手に入れても一生動くものではありません。

重要なのは叡智を手に入れること。
状態のいい個体を探すのと同じように重要なことが、それをメンテナンスできる技術と知識を集めることにあります。

これはどんな分野でも同じことが言えるのかもしれませんね。

メーカー モデル名 トラック / 方式 最大リール テープ速度 (cm/s) 特徴・備考
SONY TC-5550-2 2トラ・ステレオ 5号 19 / 9.5 / 4.75 基準となる名機(最高峰デンスケ)
SONY TC-510-2 2トラ・ステレオ 5号 19 / 9.5 / 4.75 TC-5550-2の海外輸出モデル
UHER 4200 Report Stereo 2トラ・ステレオ 5号 19 / 9.5 / 4.75 / 2.4 同クラス最大のライバル(西ドイツ製)
Nagra IV-S 2トラ・ステレオ 5号 38 / 19 / 9.5 プロ用超高級機。最高38cm/s対応
Stellavox SP7 / SP8 2トラ・ステレオ等 5号 38 / 19 / 9.5 スイス製超小型プロ機。最高38cm/s対応
SONY TC-770-2 2トラ・ステレオ 7号 19 / 9.5 / 4.75 サイズ妥協:10kg超の大型ポータブル
AKAI X-IV (X-4) 4トラ・ステレオ 5号 19 / 9.5 / 4.75 / 2.4 トラック妥協:4トラック仕様
Tandberg Series 11 2トラ・モノラル 5号 19 / 9.5 / 4.75 ステレオ妥協:ノルウェー製の名機
朝比奈 幸太郎
音楽家・録音アーティスト

この記事を書いた人:朝比奈 幸太郎

音大卒業後ピアニストとして活動後、渡独。
帰国後タイムマシンレコード・五島昭彦氏に師事し、究極のアナログ録音「金田式DC録音」の技術を継承。
Revox等のヴィンテージ機材のレストア技術を持ち、マイク、アンプ、スピーカーに至るまでシステムを根底から自作・設計する録音エンジニア。
物理特性と芸術性が融合する「本物の音」を追求・発信している。