退行催眠といえばブライワン・ワイス博士が有名です。
筆者も学生の頃ワイス博士の書籍をたくさん読み、実際にワイス博士の退行催眠CDで過去世に戻ったことがあります。
当時は筆者も退行催眠のヒーラーとしてたくさんの方々の過去世を一緒にも見てきました。
実体験から、退行催眠については非常に信憑性が高いと感じます。
この記事ではまずは旧約聖書で伝えられているソドムとゴモラの物語と、退行催眠でエッセネ派にアプローチして、スディーという名のユダヤ教徒が知っている2000年以上前に認識されていたソドムとゴモラとを比較しながら考察していきましょう。
ソドムとゴモラの物語
古代の中東、広大な砂漠の中に繁栄する二つの都市、ソドムとゴモラがありました。
これらの都市は、豊かな自然と交易の中心地として栄えていましたが、その繁栄の裏側には深い罪が蔓延していました。
カナンは広範な地域を指し、現在のイスラエル、パレスチナ、レバノンの一部、およびシリアとヨルダンの一部を含む地域です。
一般的に、ソドムとゴモラの場所は死海の南端、現在のイスラエルとヨルダンの国境付近に位置するとされています。
アブラハムの懇願
物語は、敬虔な信仰を持つ族長アブラハムから始まります。
ある日、アブラハムは神から二つの都市、ソドムとゴモラが深い罪に溺れていることを知らされます。
アブラハムは99歳の頃でした。アブラハムが神から約束を受けたのは彼が75歳のとき(創世記12:4)。
イサクが生まれたのはアブラハムが100歳のとき(創世記21:5)。
ソドムとゴモラの滅亡の直前に、アブラハムとサラは天使からイサクの誕生の予告を受けており、サラが息子を産むという予告は1年後とされています(創世記18:10)。
アブラハムがソドムとゴモラの滅亡の知らせを受けた時期は、イサクの誕生の予告と関連しているため、アブラハムが99歳のときであると推定できます。
アブラハムはこの知らせに心を痛め、神に対して懇願します。
「主よ、もしもその都市に正しい者が50人いたならば、あなたはその正しい者たちを滅ぼすつもりですか?」
神はアブラハムに答えます。「もし50人の正しい者がいるなら、その都市を滅ぼさない。」
アブラハムはさらに続けます。「もし45人ならどうでしょうか?40人、30人、20人、10人なら?」
神は忍耐強く答えます。「もし10人の正しい者がいるなら、その都市を滅ぼさない。」
天使の訪問
その夜、二人の天使がソドムにやってきます。
彼らはロトという名の敬虔な男の家に泊まることにします。ロトは天使たちを歓待し、安全を提供します。
ロトはアブラハムの兄弟ハランの息子であり、信仰心の強い人物です(創世記11:27)。
しかし、ソドムの人々は天使たちの存在を知り、彼らを襲おうとロトの家に押し寄せます。
「その男たちを出せ!我々は彼らを知りたいのだ!」と、群衆は叫びます。
ロトは外に出て、扉を閉めて叫びます。
「どうかこの邪悪なことをしないでください。彼らは私の客です。」
しかし群衆は聞き入れず、ロトを押しのけて天使たちに迫ります。
そこで天使たちは群衆を盲目にし、ロトの家族を保護します。
天使たちはロトに告げます。
「今すぐこの都市を去りなさい。神はこの地を滅ぼすつもりです。妻と娘たちを連れて逃げなさい。
そして、絶対に後ろを振り返らないでください。」
ロトとその家族は急いで都市を離れ、安全な場所を目指して走ります。
しかし、彼の妻は好奇心に負けて後ろを振り返ってしまいます。
すると、彼女はその場で塩の柱に変わってしまいます。
神の裁き
ロトと娘たちが安全な場所に着いた時、神はソドムとゴモラに対して裁きを下します。
天から硫黄と火が降り注ぎ、二つの都市は完全に滅ぼされました。
豊かな土地は荒れ果て、かつての繁栄は跡形もなく消え去りました。
この物語は、神の正義と慈悲を示すものです。
罪深い行いには必ず報いがあること、そして正しい者は神により救われることを教えています。
また、神の命令に従わなかったロトの妻の運命は、信仰と従順の重要性を強調しています。
ゴモラとソドムの滅亡
ソドムとゴモラの名称、これは、エッセネ派のスディーはゴモラとソドムと呼んでいました。
死海の塩分濃度は約30%と非常に高く、これは海水の塩分濃度の約10倍に相当します。
このため、魚や植物のような一般的な水生生物は生きることができません。
なぜここがこのような生物が繁栄できない環境になっているかというと、ゴモラとソドムの滅亡があったからであるというのがエッセネ派の信じる歴史であるわけです。
それらの都市は、どうやって滅んだのでしょうか?
イエスとエッセネ派―退行催眠で見えてきた真実
すディーは涼しい顔をして「放射能だ」と答えた。
またもや、衝撃的な返答に思わず言葉を失いそうになった。
〜中略〜
ヤハウェの逆鱗に触れてしまったからだ。
ゴモラとソドムの住人たちは真実の道からはずれてしまったからである。
いくどとなく、神から正しい道へ進むようにと警告があった。
にも関わらず、彼らは神の警告を笑い飛ばしたのだ。
天使がやってきてロトを助けようとしたことは共通しています。
ロトは天使たちから聞くわけです、「ロト家以外の街の住人たちは助ける価値がない。ロト一家は新たな地で人生を切り開いていきなさい」
ロトの妻は自分たちの街をついふりかえってみてしまった。
イエスとエッセネ派―退行催眠で見えてきた真実
ふりかえったと同時にロトの妻は息途絶えたのだ。
滅びゆく街を目撃してしまったため、ロトの妻は死んでしまったと伝えられている。
滅びゆく街の様子
ここからはスディーが滅びゆく街の様子を語っているわけですが、やはり、スディーから推定2000年以上経過している現在とは口伝の意味でも全然違う世界なのかもしれません。
都市があった場所には、松脂や樹脂などが溜まった窪みがあり、ここから熱が吹き上がったとされています。
そこから、それをめがけて天からの稲妻が落ち、飛び火のように破壊がどんどん広がり、大爆発が起き、建物は崩壊したと伝えられていたようでした。
天然ガスの可能性
現代の地質学者によると、過去この地域では石油やアスファルトが漏出していた痕跡が明らかとなり、また天然ガスが噴出していたという説があり、ソドムとゴモラの滅亡に関しては、稲妻の落下の影響で、石油と天然ガスに火がついたという仮説を立てる者もいます。
旧約聖書では煙が燃え上がっていくのをアブラハムが目撃したと記されています。
27 アブラハムは、翌朝、早く起きて、主の前に立っていた場所に行った。
創世記 19:27-28
28 彼がソドムとゴモラの方を見下ろすと、その全地の煙が炉の煙のように立ち上っていた。
死海の周辺では、吹いている風そのものにも塩気がかなり含まれており、この周辺の建物などもあっという間に塩の粒子で固まってしまうほどであると言われています。
ロトの妻が塩の柱になったというのは、爆風でより大量の塩の粒子が空間を満たしていたため、一度立ち止まったら最後という状態だったのかもしれません。
また、死海の最も深い地点の水深は約300メートルから400メートルとされていますが、これはやはり並外れた水深であると言えるわけです。
街そのものがここに沈んでいると言われているそうですが、やはりこの深さになったのは、これらの大爆発があったからでしょうか。
また、もう少し都市伝説的な説としては、稲妻が落下して爆発が起きたのではなく、地球大気圏外の宇宙船から光線で点火された可能性も示唆する者もいます。
シンプルな自然現象としてみただけでも現代の科学というあまりにも情報量の少ない常識で見るには世界観が大きすぎるわけです。